
梅毒になったかもしれないって不安なの?
この記事では、代表的な性病である「梅毒」について紹介するわ。画像でわかりやすい症状のイメージや感染経路、検査方法までしっかり教えてあげる。
- あそこにブツブツやしこりができた
- なんか体がしんどい・・
- 梅毒感染者とキスしちゃった!
- オーラルセックスでもうつるの?
- これってもしかして梅毒?
梅毒ってどんな行為で感染して、どんな症状が出るの?

最近では医学の発達で重症化することもなくなってきたけど、HIVも同時に感染していると神経梅毒にかかりやすくなったりもするのよ。
梅毒に感染している場合、HIVにも感染しやすいとも言われていて、HIVと密接な関係がある性病なの。
「大丈夫だろう」なんて油断はしないで、しっかりチェックしてね。
梅毒とは
梅毒とは、梅毒トレポネーマ( Treponema pallidum )という梅毒の菌の感染によって起こる代表的な性病のひとつ。オーラルセックス等を含む性行為で感染する。
原因と感染経路
主な感染の原因は、性行為、オーラルセックスを含む類似行為。
口の中に感染源となる出来物や、傷がある場合、キスやオーラルセックスだけの行為でも感染の原因になることがあります。
これらの行為が原因で、梅毒トレポネーマが皮膚や感染経路になる粘膜の小さな傷から入り込み感染。血液に運ばれ数時間で全身に広がる。

キス、フェラ、クンニリングスなどのオーラルセックス、愛撫行為だけでも感染は成立するってこと。
症状
梅毒の症状は、感染してからの時期によって異なります。
第1期梅毒(感染から3週間頃~)初期症状が出てくる時期
梅毒に感染し、梅毒トレポネーマが全身に広がった後、3週間ほど経過すると小豆大から人差し指の頭くらいの大きさの赤いできものができてくる。いわゆるこれが初期症状。
硬さは軟骨程のできもの。この出来物を「初期硬結」といって、梅毒の一番初めに見られる初期症状です。梅毒ウイルス「TP」が体に侵入してきた入口です。

梅毒の初期症状:初期硬結。プクっと膨れ上がった赤いできもの
初期硬結は時間が経つと硬性下疳という潰瘍になるの。

梅毒初期症状:硬性下疳。初期硬結のようなふくらみはなくなって潰瘍化する。
痛みはなく1つくらいであることが多いが、複数できることもあるの。
初期硬結と硬性下疳は、男女別によくできる部位紹介するわね。
男性の症状がでる部位
- 冠状溝
- 包皮
- 亀頭部
男性用オススメ梅毒検査
女性の症状がでる部位
- 大小陰唇
- 子宮頸部
女性用オススメ梅毒検査
手や口など性器以外にもできることがあるので、全身をよく見てみて。
男性と違って女性器は突起状じゃないため症状にも気づきにくい。
女性はしっかり自分のデリケートゾーンの変化をチェックしておくといいわね。
第2期梅毒(感染から12週間くらい経過~)
感染から12週間くらい経過した位を梅毒第2期と呼びます。第1期とは違う症状がでてきます。
比較的よくみられる症状順に、紹介。
1.丘疹性梅毒疹
感染後約12週ほど経過したころに現れる症状。
小豆大からエンドウ豆大くらいの大きさで、赤褐色から赤銅色の盛り上がったブツブツが出てきます。
2.梅毒性乾癬
手のひらや足の裏にできる出来物。
赤褐色から赤銅色の赤い斑点です。
乾燥して皮がめくれるような症状もあり、乾癬に間違われることもあります。
梅毒に特徴的な症状であり、診断しやすい。
3.梅毒性バラ疹
体の胴体を中心に顔面、手足などにみられる爪の大きさ位までの赤いブツブツです。
第2期の最も早い時期にみられる症状で、自覚症状もなく数週間で消えてしまうので、見過ごされることが多い。
4.扁平コンジローマ
肛門や性器などに好発。
薄い赤色、もしくは白いカリフラワーのようなデキモノです。
湿潤しているのが特徴で、梅毒のウイルス「TP」がたくさん存在しているのも特徴。
感染源になることが多い症状です。
5.梅毒性アンギーナ
喉の奥にある扁桃や軟口蓋にできるただれや潰瘍、発赤、腫れ等の口腔内トラブルである。
6.梅毒性脱毛
広範囲に広がる「びまん性」と、小さな円形脱毛症がたくさんできるような「小斑状脱毛」がある。
びまん性は全体的に毛が抜けてくるのが特徴だが、小斑状脱毛は、爪くらいの大きさから500円玉大の円形、類円形の不完全な脱毛で、マーブル状にまだらに脱毛する。
7.膿胞性梅毒疹
膿のような液体が入ったブツブツが多発する。丘疹性梅毒疹から移行することもある。
全身状態が不良または免疫低下の場合にみられることが多い。
リスクと注意点
おなかの赤ちゃんに梅毒がうつる?先天梅毒とは

生まれながらに梅毒に感染して生まれてくる赤ちゃんを先天梅毒っていうの。 もし出産する予定なら、とくに梅毒は知っておいてほしい性病のひとつ。
先天梅毒の赤ちゃんは、出生時に肝脾腫、紫斑、黄疸、脈絡網膜炎、低出生体重児などの症状があったり、梅毒疹、骨軟骨炎などを起こすこともある。
なかには乳幼児期には症状がなくて、小学校以後に実質性角膜炎、内耳性難聴、Hutchinson歯などのHutchinson3徴候っていう症状がでる子もいるのよ。

神経梅毒ってなに?

見た目に症状がでる一般的な梅毒とは、少し症状が違う。
感染してすぐの第1期梅毒~第2期梅毒に起こる早期神経梅毒では、
頭痛、吐き気、嘔吐、後部硬直(仰向けの状態で頭をあげようとすると、うなじが硬直する症状)、脳神経病変、痙攣、意識障害、ブドウ膜炎、虹彩炎、難聴
などの症状がみられることがあるの。
皮膚や髪など見た目に症状がでる一般的な梅毒と違って、神経症状は体全体や脳、目や耳など神経に密接する部位に関する症状が多い。
第1期梅毒~第2期梅毒以降に起こる晩期神経梅毒は、現在あまりみられなくなっているけど、 HIV感染者の場合、神経梅毒を発症しやすいといわれているの。
だけど、梅毒感染者はHIV感染の確率も高いといわれているから注意して。 実は梅毒とHIVは、結構密接な関係の性病でもあるのよ。
HIVと梅毒の関係

梅毒による潰瘍性病変がある場合、HIVの感染確率が高い
と記載されているの。
梅毒で皮膚や粘膜がトラブルを起こしている状態だと、免疫が低下してHIVウイルスが入り込みやすくなる、
つまり梅毒になることで、HIVにうつりやすくなるのよ。
また、梅毒と診断がでた場合、HIV検査も行うことが推奨されているの。
HIV感染者が梅毒を起こした場合、神経梅毒をおこしやすく重症化しやすい。
現在の医学ではHIVの完治は不可能だから、なおさら早期発見と早期治療が重要になる。
もし梅毒かもしれない、梅毒にかかってしまったっていう状態なら、 梅毒と合わせて早めにHIVも検査したほうがよさそうね。
HIV感染者の梅毒症状

梅毒第一期で現れるデキモノ(硬性下疳等)も第2期まで続くことがあるわ。
第2期梅毒の症状も、潰瘍形成など一般的な症状より重症化することがある。
神経梅毒の頻度も、健常者より高いといわれているのよ。
症状がない梅毒「無症候梅毒」もある

いわゆる「無症状梅毒」っていうの。
ブツブツや出来物等のはっきりした症状はないけど、梅毒血清反応が陽性になるのよ。
梅毒のひととセックスしたけど、症状がないから感染してないや。っていう判断はリスキー。
症状がない=感染していない、ではないのよ。
初感染後全く症状がない場合や、第1期から2期への間、第2期の症状が消えかけているとき等はほとんど特徴的な症状がみられないの。
だから病院へいっても診断もされにくいし、気づきにくい。
ちゃんと検査データをとらない限り、目検だけで「梅毒に感染しているかどうか」を判断しないほうがいいわ。
症状がないほうが、スルーされてしまって気づいたころには重症化なんてこともあるから、怖かったりもするのよ。
症状がないから、梅毒ではないだろう。は間違い。
しっかり正しい検査で陰性を確認することが大切なの。
梅毒まとめ

神経梅毒のように症状が重くなり、日常生活に支障をきたすことも考えられるわ。
あなたの人生に大きく影響する性病よ。 もしかして・・っていう思いがあるなら、ためらわないでしっかり検査しましょう。
でも何より大切なことはね、
性病を安易に考えないで、感染予防を意識したセーフティセックスをしっかり守って!
性に対して正しい知識を持ったうえで、性生活を楽しむことが一番大切なのよ。
あなたのセックスライフを楽しんでちょうだいね。